問いを二つに分けてみる
AI画像と著作権の話は混ざりやすく、分かりにくく聞こえがちです。二つの問いに分けると、ずっと整理できます。一つ目は、自分がAIで作った絵に著作権が生じ、他人に勝手に使わせないようにできるか。二つ目は、その絵や絵を作った過程が他人の著作権を侵害していないか。前者は自分の権利の問題、後者は他人の権利の問題です。どちらも国によって答えが違い、今も訴訟や政策の議論が続いているため、どちらも断定は難しい状況です。
AIで作った絵に著作権が生じるか、他人の権利を侵害しないかは国ごとに違い、今も決まりつつあるところです。
AI画像と著作権の話は混ざりやすく、分かりにくく聞こえがちです。二つの問いに分けると、ずっと整理できます。一つ目は、自分がAIで作った絵に著作権が生じ、他人に勝手に使わせないようにできるか。二つ目は、その絵や絵を作った過程が他人の著作権を侵害していないか。前者は自分の権利の問題、後者は他人の権利の問題です。どちらも国によって答えが違い、今も訴訟や政策の議論が続いているため、どちらも断定は難しい状況です。
多くの国の著作権制度は、人の創作を前提に作られています。米国の著作権局は人が作った部分だけを登録できるという立場を示してきており、AIが生成した画像そのものは保護の対象から外し、人が書いた文章と構成だけを認めた例が知られています。韓国政府も2023年末に出した案内書で、AIの産出物そのものは著作物として登録しにくく、人の創作的な寄与がある部分だけが保護されうるという趣旨を示しました。一方、中国のある裁判所は2023年、人が指示を何度も修正しながら作った画像に著作権を認める判決を出しています。
どの程度手を加えれば自分の創作と認められるのか、まだ明確な基準はありません。指示文を入力しただけでは足りないとみる見方が多いものの、先の中国の判決のように違う判断をした例もあります。複数の生成結果から選んで配置し一つの作品にまとめた部分や、自分で描き加えたり大きく手直ししたりした部分は保護される余地がある、という見解が比較的多く見られます。ただしこれも事案ごとに判断が分かれえます。作業の過程を記録しておくと、後で自分の寄与を説明するときに役立ちます。
より現実的に気をつけるべきなのは侵害の問題です。成果物が既存の作品、有名なキャラクター、特定の作家の代表作と目立って似ているなら、AIが作ったという事実は免責にならないとみるのが一般的です。特定の作家名を入れて画風をまねるやり方は、法的な判断とは別に創作者からの反発が強いことも知っておきましょう。学習データについては、日本のように著作権法の第三十条の四で学習への利用を比較的広く認める国もありますが、その日本でも成果物が既存の作品に似ていれば別に問題になりうるという解釈が示されています。各国で関連する訴訟が進んでいます。
法律より先に確認できるのが、サービスの利用規約です。成果物の権利を誰に与えるのか、商用で使ってよいのか、無料と有料のプランで条件が違うのかが規約に書かれています。同じサービスでも規約は変わりうるので、販売や広告のようにお金が動く用途なら、利用した時点の規約を保存しておくとよいでしょう。規約が商用利用を認めていても、先に述べた侵害の問題まで解決してくれるわけではない点も覚えておいてください。
実在する人の顔に似た画像は、著作権とは別に肖像権や名誉の問題が生じえます。有名人の顔で広告のような絵を作れば、その人が商品を推薦しているかのような誤解を招きかねず、一般の人なら私生活の侵害になりえます。会社のロゴや商標が入った画像を商品に使うことも、商標の問題につながりえます。成果物に意図しないロゴや署名のような文字が紛れ込むこともあるので、大きく拡大して確かめてください。
AIで作った画像であることを明示するよう求める流れが広がっています。多くのオンラインの場が投稿に生成物の表示を求めたり自動で付けたりしており、欧州連合のAI法にも透明性の義務が盛り込まれました。韓国でも2026年から施行された人工知能基本法に、生成物の表示に関わる事業者の義務が含まれています。具体的な対象や方法は細かな基準によって変わるので、公式の案内を確認してください。個人が投稿する場合でも、自分から明かしておけば誤解や争いを減らせます。
以下は法的助言ではなく、事故を減らすための点検項目です。販売、出版、広告のように規模のある用途なら、利用する国の最新の公式案内を確認し、専門家に相談してください。